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閉経後のあなた、放置しないで!寝たきりや認知症の危険性が増加する、いつの間にか骨粗鬆症

閉経後のあなた、放置しないで!寝たきりや認知症の危険性が増加する、いつの間にか骨粗鬆症

らそうむ内科・リハビリテーションクリニック院長の谷口です。

このページをご訪問頂き、誠に有り難うございます。

 

私達クリニックスタッフ一同は、皆さんが「笑顔で百歳」を迎えられるよう、日々の診療に取り組んでおります。

みんな一緒に「笑顔で百歳」を目指しましょう!

閉経後の女性が避けられない理不尽な事実・・・

男性と女性の身体にはいろいろな違いがあるのは、あなたも知っていますよね。

もちろん病気の種類も違うのです。

女性に多い病気として多いのは甲状腺疾患や膠原病などがあります。

 

その中で、意外と放置されていると思わる病気があります。

それが骨粗鬆症です。

 

骨粗鬆症とは骨がスカスカ、ボロボロで、ちょっとしたこと、

例えば尻餅をついた、転んだ時に手をついたなど、

そんなに大きな力がかかっていないにも関わらず骨折を起こしてしまうような、

骨がもろくなった病態を指します。

 

実は、閉経後には女性ホルモンの変化に伴い、骨の劣化が徐々にですが必然的に起こります。

つまり、

 

閉経になったら骨がもろくなるのは避けられない

 

ということです。

 

60歳代の女性では約5人に1人、70歳代の女性では約3人に1人が骨粗鬆症といわれています。

もちろん、男性でも加齢に伴い骨が劣化していくのですが、女性の比ではありません。

女性として生まれたあなたには、生まれながらにそういう運命と付き合っていく必要があるのです。

 

正確に言えば、短命だった昔には骨がもろくなる前に命そのものが無くなっていました。

骨粗鬆症は長生きの証でもあるのです。

超高齢化社会である日本において、特に寿命が長い女性では、骨粗鬆症は避けられない病気になってきました。

 

骨粗鬆症でやってくるかもしれない恐怖の未来

骨粗鬆症は、何を隠そう

 

とても危険な状態

 

なんです。

 

「たかが骨折を起こすだけなのに大げさなことを言って・・・」

なんて、あなたは思っているかもしれません。

 

気持ちはわかります。

なぜかって、あなたは「骨折は時間を掛ければ治るもの」と思っているはずだからです。

確かに若い頃、特に子供の骨折は問題なく治っていきます。

 

ですが、あなたの起こす骨折は骨粗鬆症に伴う骨折です。

具体的には腰の圧迫骨折や、大腿骨付け根の骨折ですが、

 

元に戻ることはまずありません。

 

場合によっては人工関節に交換することもあります。

ですので、少なからず

 

何らかの障害が残っていくわけです。

 

障害がひどい時には、痛みのために歩くのが困難になったり、歩行そのものができなくなったりします。

 

つまり日常生活が著しく困難になります。

トイレに行くのも、着替えるのも、お風呂に入るのも難しい・・・

 

身体を動かすことが難しくなると、人は意識しないと動こうとしなくなってきます。

ずっと椅子に座ってテレビを見るだけ、あるいは寝たきりの生活になってしまいます。

 

そうなると脳の働きにも影響を与えます。

脳の働きは身体の動きと強い相関があるのです。

すなわち、

 

身体の衰えは、脳の衰えと直結します。

 

もし座ったきり、寝たきりの生活をしていると、確実に脳の働きも衰えます。

そうすると、将来的には認知症になっていくわけです。

 

認知症の患者は、本人だけでなく、周囲の人にも大きな影響を及ぼします。

ドラマなどでこんな話を聞いたことがあるはずです。

 

嫁にご飯を食べさせてもらえないと訴える姑さん。

実際にはちゃんと食べているにも関わらず、認知症の患者は平然とこんなことを言います。

 

あるいは嫁から物を取られたと大騒ぎする姑さん。

実際には自分でどこかに大事にしまっているだけなのですが、そのことを忘れてしまっています。

 

これは認知症だから仕方ないのですが、認知症の患者は記憶がごっそり丸ごとなくなります。

食べたという事実も、物をしまったと事実も、そのものが記憶から取り除かれています。

だから、このようなことを訴えるのです。

 

しかし、お嫁さんからすれば、「とんでもない!事実無根!」と激怒する話です。

こうして家族内に不穏な空気が流れ、次第に関係が悪化していきます。

 

認知症が進行すると、周りの人が誰なのか、認識できなくなります。

実の子供の名前も顔もわからなくなってしまいます。

 

そして、もはや自分が何者かもわからなくなり、

 

尊厳なき生涯

 

を送ることになるのです。

 

このように身体が動かなくなるということだけで、将来の夢や希望が失われてしまうのです。

みんながこのような経過をたどるわけではありませんが、決して稀ではありません。

 

ここでもう一度、振り返ってみて下さい。

あなたはちょっと尻餅をついたり、ちょっと転んだりしただけなのです。

こんな些細なことをきっかけに骨折を起こし、

 

日常生活が困難になるそんな日が、突然、訪れる

 

のです。そして

 

夢や希望のない将来

 

が現実のものになろうとしているのです。

 

その原因はいつの間にか起こっている骨粗鬆症。

あなたはそれでも骨粗鬆症を放置しますか?

 

見過ごされている骨粗鬆症の患者

骨粗鬆症患者は日本全体で約1000万人いると言われています。

 

と言われてもピンと来ませんよね。

そこで高血圧症の患者数と比較しましょう。

 

高血圧症患者は日本全体で約1000万人と言われています。

つまり同じくらいの患者数ということです。

 

そこで、あなたの周りの人を思い出してください。

あなたの周りに高血圧症の治療を受けている人がどのくらいいるでしょう?

そして同様に、骨粗鬆症の治療を受けている人は?

 

同じくらいの人数を思い出した人は、多分、いないでしょう。

高血圧症の治療を受けている人は思い出せるでしょう。

しかし、骨粗鬆症の治療を受けている人はなかなか思い出せないと思います。

 

推定患者数が同じなのに、治療を受けている人にはそれだけの差があるわけです。

骨粗鬆症が見過ごされているということです。

 

骨粗鬆症がなぜ見過ごされているのか。

 

私のアンケート調査では、多くの人は骨粗鬆症という言葉、病態を理解しています。

病気を知らなかったということではありません。

 

では骨粗鬆症の検査を受けたことがあると言う人は、実際に骨折を起こしてしまった人がほとんどでした。

 

骨粗鬆症そのものは特に症状がありません。

 

だから骨折を起こして、ようやく検査を受けることになるのです。

 

でもその骨折を起こしたくないわけです。

夢や希望のない将来になることを避けたいわけです。

ですので、

 

検診で骨粗鬆症の検査を定期的に受けていく

 

ことがとても重要になるのです。

 

ですが、あなたは骨粗鬆症の検診を受けたことがありますか?

骨粗鬆症の検診は法定で定められる健康診断には含まれておらず、

自ら検査を受けるようにするしかありません。

 

その骨粗鬆症の検診受診率、全国平均はなんとたったの5.0%。

驚きですね。

もっとも高い栃木県で14.0%、もっとも低い島根県では0.3%です。

検診率が低い地域ほど大腿骨の骨折を起こしやすく、介護が必要になる傾向があるようです。

 

検査を受けて骨粗鬆症の診断がつけば、骨粗鬆症の治療を受け骨折を回避できます。

それが大腿骨骨折の発生率、要介護率に差が出ているものと考えられます。

つまり、

 

骨粗鬆症の検査を受ければ、未来が変わってきます。

 

あなたがまずやらなければならないのは、骨粗鬆症の検査を受けることですね。

たったそれだけでいいのです。

 

骨粗鬆症の予防

前述した通り、閉経後には女性ホルモンの変化に伴い、骨が劣化していくのは避けられません。

ですので、閉経を迎えたあなたはその予防に取り組まなければなりません。

 

まずは食事と運動ですね。

このサイトは参考になります。

 

https://www.honedaijoubu.com/care/meal.html

https://www.honedaijoubu.com/care/exercise.html

https://iihone.jp/nutrition-exercise.html

https://www.re-bone.jp/prevention/hint.html

<食事療法>

食事では

 

  • カルシウム
  • ビタミンD
  • ビタミンK

 

を中心とした栄養素を摂取することが勧められています。

骨になる材料を摂ることが何より大事です。

 

個人的には骨ごと食べられる魚の缶詰がお勧め。

魚の缶詰を使って料理すると、料理にバリエーションがあって楽しめると思います。

※私は全く料理ができないど素人です(汗)。

 

骨を強くするようなサプリメントも上手に活用すると良さそうですね。

<運動>

運動は骨に衝撃がくるようなものをする必要があります。

 

水泳を例に取ると、水泳は全身運動で、ダイエットなどには勧められるいい運動です。

しかし、骨への衝撃が少ないことから、骨粗鬆症予防の運動としてはあまりむいていません。

 

あなたの身体が元気なら、お勧めの運動はスキップ

足の筋力が鍛えられ、骨への衝撃もあります。

その場でのスキップと前に進みながらのスキップ、

身体のバランスを整えるためには、両方とも行うといいそうです。

 

それが難しいあなたには踵落としがお勧め。

つま先で立ち、かかとをドンと落として骨に衝撃を与えます。

つま先で立つ時にふくらはぎの筋肉が鍛えられます。

片足でやると、より足の筋力も鍛えられます。

ふらつく時は何かに捕まりながら行えばいいでしょう。

※蹴りの踵落としとは違いますので、ご注意を(これをやられるとマジで痛い!)。

 

あとは骨粗鬆症の検査を定期的に受ければOKです。

 

骨粗鬆症の診断と治療 ~正しい病院選び~

気付いた時にはすでに骨粗鬆症だった・・・

 

・・・大丈夫です。

骨粗鬆症は治療法も確立しています。

 

骨粗鬆症の診断の前に。

骨粗鬆症に症状はありませんが、骨粗鬆症が疑わしい人をチェックする方法はあります。

 

 

「骨の健康度チェック」(公益財団法人 骨粗鬆症財団)

 

1牛乳、乳製品をあまり摂らない2点
2小魚、豆腐をあまり摂らない2点
3たばこをよく吸う2点
4お酒をよく飲む1点
5天気がいい日でも、あまり外に出ない2点
6身体を動かすことが少ない4点
7最近、背が縮んだような気がする6点
8最近、背中が丸くなり、腰が曲がってきた気がする6点
9ちょっとしたことで骨折した10点
10体格はどちらかと言えば細身だ2点
11家族に骨粗鬆症と診断された人がいる2点
12糖尿病や胃腸の手術を受けたことがある2点
13閉経後または70歳以上である4点

 

6点以上あれば骨がもろくなっている可能性

10点以上あれば骨がもろくなっている

 

となっていますので、6点以上あれば、間違いなく骨粗鬆症の検査を受けた方がいいです。

 

https://www.re-bone.jp/checker/index.html

 

骨粗鬆症の診断はDXA法とMD法の2つで行われます。

いずれもX線を使用して骨塩量を測定していきます。

超音波法というのもありますが、骨塩量を測定しているわけではないので、診断には用いられません。

 

DXA法とMD法の違いはありますが、まあ、細かいことはおいておきましょう。

DXA法が一般的だけど専用の機器が必要、MD法は簡単でレントゲン1枚でOK、みたいな感じです。

 

問題なのは検査方法よりも、「どこで検査、治療ができるのか」です。

せっかくあなたが骨粗鬆症に興味を持ったのに、検査ができるところに行かないと意味がありません。

また不幸にも骨粗鬆症とだったとして、そこで治療ができるかどうかも大事になります。

 

一般的なDXA法は大きな病院、あるいは整形外科にあります。

大きな病院は、ご存知の通りで紹介状が必要となり、二度手間になる可能性が高いです。

 

では整形外科となるのですが、これはこれで問題があります。

一般的に整形外科は患者が多く、待ち時間がかなり長くなることが予想されます。

 

また骨粗鬆症の治療に関して、あまり熱心でない整形外科の先生も多いと思います。

整形外科は良くも悪くも外科、骨折が起こってからが勝負です。

 

骨粗鬆症は骨という臓器の代謝障害、言ってみれば内科領域の疾患なのです。

手術をして治す病気ではありません。

手術が不要な骨粗鬆症は、外科の先生からすれば興味が薄いのは仕方ありません。

 

しかし、その内科領域の疾患だからといって、骨粗鬆症は内科でも意外と積極的に治療されていません。

 

ちょっと考えてみましょう。

消化器外科があって、消化器内科もある。

呼吸器激があって、呼吸器内科もある。

 

でも整形外科はありますが、整形内科ってないでしょ?

 

標榜にも挙げられないんです、整形内科って。

でも運動器領域は外科しか病気がないなんてことはありません!

 

大学などの研修病院でも運動器疾患を専門に診ている内科ってないと思います。

運動器領域は外科があっても、内科がないんですよ、全国的に。

だから内科でさえ、内科領域の運動器疾患の研修を受けていないのです。

つまり運動器を診てくれる内科は凄く限られています。

 

そこで、あなたが骨粗鬆症の検査を受けたいと思った時に、受診すべき病院は

 

  1. 骨粗鬆症の検査ができる
  2. 骨粗鬆症の治療ができる
  3. 内科である

 

の3つの条件を満たしているところがベストです。

 

 

当クリニックはリハビリテーションをうたっている通り、

運動器疾患を中心に内科疾患を治療しているクリニックです。

 

骨粗鬆症の検査は、現在、MD法で行っています。

DXA法の測定機器を導入するか検討しているところです。

 

リハビリテーションの前に骨粗鬆症があるか、たくさんの症例で検査を行ってきました。

骨粗鬆症があれば、その程度に応じて適切と思われる治療を導入しています。

どれだけ筋肉を鍛えても、土台となる骨がしっかりしていないと意味ないですからね。

 

リハビリテーションを目的に受診された患者に限れば、骨粗鬆症の人はかなり多いです。

もちろん、閉経後の女性が大多数です。

しかも、骨粗鬆症の診断や治療を受けていない人は少なくありません。

 

閉経をむかえたあなたは、ぜひ、骨粗鬆症の検査を受けましょう。

それだけで

 

あなたに明るい未来がやってきますよ。